話しの置き場

話したことの覚え書き

作法で気持ちを表す

気持ちを形にする方法

法事の時には手を合わせたり、一礼したり焼香したり、たくさんの作法があります。

決まったことが沢山あって堅苦しいく感じる人もいるかもしれません。

では、もし作法が無かったら

例えば、お墓参りをするとき、綺麗なお花を飾ることも作法ですし、お線香を上げたり、手を合わせる事も作法です。その作法が無かったら、ただお墓の前に立って祈るだけになります。祈りを形にする方法がありません。

 

心の中にある気持ちを形にする、表す方法が作法なのです。

お寺の作法は供養をする気持ち、仏様・ご先祖様を敬う気持ちを。

礼儀正しくするといった事なら、相手に配慮する気持ち。

お礼を言えば、それは感謝の気持ちを表す作法です。

 

細やかな気持ちをさりげなく形にするさまは、日本の美しさでもあります。

 

子供に作法を教える

皆さんは小さい頃に作法を教えられた、習ったといことはありますか?

 

私は小学生の時、書道を習っていました。その習字の塾では、稽古を始める前にまず、先生に対して挨拶をします。手をついて頭を下げて「よろしくお願いします」、終わる時は「ありがとうございました」と挨拶をしていました。

小さい頃に言われるままにしていた挨拶や行いはたくさんあると思います。

 

その意味はまだわからなかったかもしれません。しかし、ただただ教えられた通りにする。このことが大切な事なのです。

その所作は次第に身についていき、意識しなくても自然とできるようになっていきます。

さらに、所作と同じように、心にもその作法に込められた気持ちが身についていきます。

 

子供たちは、形通りに行い、その行いから人を思いやる気持ちを知っていきます。

作法を伝えること、姿で見せること、それが、優しい心、人を思いやる心を育むことです。

 

儀礼節の真髄は「相手を大切に思う気持ち」です。

自分の為ではなく、相手に為に。その心を相手に示すこと。それが礼儀正しくすると言うこと。その行いが作法であります。

 

周りの人を喜ばせ、自分の心を育てる。そんな素晴らしい文化が日本にはあります。

普段の生活で意識すれば、毎日をより温かいものにし、未来の自分をより明るいものとしてくれるはずです。